ひたすらトラブルシューター…社内SEの転職失敗談

社内システム担当マネージャーとして証券会社に転職

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私は30代前半のときに、ITエンジニアとしてのキャリアアップや年収の増加を目指して、転職を果たしました。転職するまでは、大学の新卒でIT企業でSEとして経験を積み、10年が経過した頃、管理職的なポジションに就いて活躍したいと考えたのです。

このため効率的に希望する求人を見つけるために、私は複数の人材紹介エージェントに登録しました。そして、マネージャークラスのポジションに就くことを転職の第一の目的にしたいとコンサルタントに伝えました。幸い、すぐに中堅証券会社の管理本部に所属する社内システム担当マネージャーという求人案件を紹介され、転職に成功することができました。

この転職によって、私は念願のマネージャー職に就くことができ、年収も100万円ほど上昇しました。転職先の会社では部下も2名つけてもらい、転職して最初の1か月くらいは毎日が楽しくて仕方がありませんでした。

社内でのキャリアアップの道筋はまったくなし

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この証券会社での私たち社内システムの担当業務は、社内に設置されているサーバー管理や、社内ネットワークの管理がメインで、他には社員のパソコンのトラブルシューティングでした。

とくに50代や60代の社員はパソコンの操作や、社内システムの操作が苦手な人がいますので、このような社員には時間をかけて手取り足取り教えなければいけません。あるいは、自分の社内システムのパスワードを忘れたので教えてほしいなどといった対応も多かったです。

他には、新入社員や中途入社のために新たにパソコンを発注して机にセッティングして社内LANと接続し、入社する社員のために社内システム用のアカウントとパスワードを設定するなどをしていました。また、退職する社員がいれば、社員が退職したあと、すみやかにアカウントとパスワードを削除して、退職した社員が社内システムにアクセスできないような対応をしていました。

このような業務でも忙しければ良いのですが、社内システム担当としての仕事内容や範囲は限られていて、時間が余ってしまうことに次第に気がつきました。ですから入社して6か月ほど経過した頃から、上司から、時間があるときは他の担当の業務を手伝ってやれと指示を受けて、経理担当者や人事担当者が破棄する文書を、数時間かけてシュレッダーにかけてあげたときもありました。このときは、さすがに屈辱的な気持ちを味わいました。

入社して6か月くらい経過し、私は社内システム担当だけの仕事だけではITエンジニアとしてのキャリアアップは望めないと感じ、上司にかけあって証券システムの運用にも携わらせてほしいと要望を出しました。しかし、上司によると証券システムの運用や管理は重要なので、大手IT企業に全面的に業務委託していると言われてしまい、社内システム担当としての業務に専念してほしいと念を押されてしまったのです。

私はこのとき、IT業界以外の業種の会社におけるITエンジニアやSEの存在というものは、バックオフィス部門内で社内システムの管理や運用をしていれば良い存在であり、パソコンの新たな購買や、新入社員のためのセッティングなどをしていれば満足される存在なのだと気がつかされました。経営陣が社内システム担当に対して、そのように思っていることは、入社して6か月程度で理解することができました。

そして、社内システム担当者という立場では、ITエンジニアとして新しい技術知識を得る環境に置かれていませんし、ビジネスに関するシステム構築や運用に携わっているわけではないので、このままの状態が続いてしまっては、もはやこれ以上のキャリアアップを望むことはできないと思ったのです。転職して失敗したと思いました。

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